「Healyの結果、ChatGPTに聞けばいいですよ」
そう言われて、
……何を送るの?
と思ったことはありませんか。
レゾナンス分析のPDFをそのまま入れるのか。
スクリーンショットを撮るのか。
そもそもChatGPTはHealyのことを知っているのか。
何か資料を先に覚えさせておいたほうがいいのか。
そして、無事に回答が返ってきたら返ってきたで、
これ、本当に合っているの?
という新しい疑問が出てきます。
最近、Healyを使っている方とAIの話をしていると、この「HealyとChatGPTの間をどうつなぐのか」で止まっている方が案外多いことに気づきました。
でも、最初から難しいプロンプトを書く必要はありません。
先に知っておきたいのは質問のテクニックより、
AIに何を見せて、何を根拠に考えてもらうのか。
こちらです。
私はもともと通訳・翻訳という「読む」仕事を長くしてきました。
通訳というと、右から左へ言葉を置き換える仕事のように見えるかもしれません。
でも実際には、
この人は何を言おうとしているのか。
前後にどんな情報があるのか。
どこまでが実際に言われたことで、どこからがこちらの推測なのか。
そんなものをかなり細かく分けながら読んでいます。
今、Healyの結果をAIと一緒に読んでいても、していることの根っこは意外と似ています。
ChatGPTを「答えを出してくれる箱」として使うのではなく、
もう一人の読み手として使う。
今日はまず、その入口のお話です。
Healyの結果は、そのままChatGPTに聞いていい?
結論から言うと、聞いて大丈夫です。
ChatGPTにはPDFなどのファイルや画像を添付して、その中身について質問することができます。無料プランでもファイルや画像のアップロード機能は利用できますが、利用量にはプランごとの制限があります。
ですから、たとえばHealyから出したレゾナンス分析のPDFを添付して、
「この結果に何が書いてあるのか説明してください」
と聞くところから始めても構いません。
ただし、ここで一つ、かなり大切なことがあります。
「書いてあるものを読める」ことと、「その意味を正確に知っている」ことは別です。
ChatGPTはHealy専用AIではありません。
一般的な栄養学や心理学、身体の仕組みについて知っていることと、Healy独自のプログラム名や数値、分析上の意味を正確に説明できることは別の話です。
ここを混ぜてしまうと、AIは文章を作るのが上手なので、どこまでがHealyの資料に書いてあったことで、どこからがAIの補足なのかがわからなくなります。
私はChatGPTを、
「何でも知っている巨大な先生」
とはあまり考えていません。
それより、
渡した資料をものすごい速度で読み、整理し、関連を探してくれる、とても優秀な読者。
このくらいに考えています。
この距離感のほうが、AIはずっと使いやすいです。
PDFとスクショ、どっちを送ればいい?
これは実際に使い始めると、かなり重要です。
私はまず、
文章を読みたいならPDF。
画面を見てほしいならスクショ。
と分けています。
レゾナンス分析のように、複数ページにわたって項目や文章、数値が並んでいるものならPDFが便利です。
たとえば、
「出ている項目を省略せず一覧にしてください」
「複数回出ている言葉を探してください」
「昨日と今日の分析で共通するテーマを整理してください」
というような読み方ができます。
一枚一枚、人間が見比べるとかなり面倒な作業です。
でもAIは、こういう大量の情報を横断して整理するのが得意です。
一方、オーラの図、グラフ、色、配置など、その画面自体を見てほしいものはスクリーンショットを一緒に渡します。
ここには少し注意があります。
2026年8月現在、PDFに埋め込まれた画像やグラフなどの視覚情報まで直接解析するVisual Retrievalは、OpenAIの案内ではChatGPT Enterprise向けの機能です。
つまり、PDFをアップロードしたからといって、どの環境でもAIがそのページを人間と同じように丸ごと「見ている」とは限りません。
一方、画像そのものをChatGPTに添付して質問することはできます。
なので私なら、
PDF+重要な画面のスクショ
にします。
迷ったら両方。
とても単純ですが、これだけで読み取りのズレはかなり減ります。
画像も万能ではありません。
細かな文字や複雑なグラフなどでは、画像入力でも誤認識が起こる可能性があります。OpenAIも画像入力には限界があると案内しています。
文字が小さければ、その部分だけ拡大してスクショする。
そして、
「この文字は何と読めますか?」
と最初に確認する。
AIだから何でも見えている、ではないんですね。
ここ、地味ですが大切です。
HealyのことをChatGPTに覚えさせる必要はある?
これもよく聞かれます。
一度だけ結果を見てもらうなら、私は特別に何かを「覚えさせる」必要はないと思っています。
その会話の中で、
今回のHealyの結果
必要な参考資料
自分の現在の状況
何を知りたいのか
を渡せばいい。
たとえば、
「これは今朝の結果です。昨日はかなり疲れていました」
と一言加えるだけでも、AIが考えるための文脈が増えます。
何度も分析するのであれば、ChatGPTの「プロジェクト」を使う方法もあります。
プロジェクトにはPDF、画像、文書などの参考資料をまとめて入れておくことができ、その資料を参照しながら継続して会話できます。
たとえば、
Healyの参考資料。
自分が使っている読み方のルール。
過去の分析結果。
こうしたものを一つにまとめておく。
すると、毎回ゼロから「Healyとは何か」を説明しなくても済みます。
ただ、私はここでも「覚えさせる」というより、
参照する資料を整える
と考えています。
なぜなら、
覚えていることと、正しいことは別だから。
人間でも、間違ったことを完璧に暗記していたら困りますよね。
AIも同じです。
「ChatGPTがそう言ったから」ではなく、
その答えは何を根拠に出てきたのか。
この視点を持っておくと、AIをかなり安全に使えるようになります。
では、最初にChatGPTへ何て聞けばいい?
ここで、ものすごいプロンプトは必要ありません。
最初はこれくらいで十分です。
このHealyの結果を、省略せず項目ごとに整理してください。結果に実際に書かれていることと、あなた自身の解釈・推測は分けてください。
私は、いきなり、
「この結果はどういう意味ですか?」
と聞くより、まず何があるのかを整理してもらうところから始めます。
そのあとに、
この中で、複数の項目に共通しているテーマはありますか?
と聞きます。
すると、一項目ずつ説明していた状態から、少しずつ全体の形が見えてきます。
私はHealyを見るとき、一つ一つの結果以上に、この「重なり」をよく見ています。
同じ言葉が何度も出ていないか。
違う分析なのに、似た内容が出ていないか。
昨日と今日で、何が残り、何が変わったのか。
身体についての結果と、感情や思考についての結果に、同じ方向が出ていないか。
一枚だけを凝視していると見えなかったことが、横に並べると急に見えることがあります。
これはAIがかなり得意です。
情報を一つずつ覚えるのではなく、情報と情報の間を見る。
私がHealyとAIの組み合わせを面白いと思っているのは、ここです。
ChatGPTの答えは、どこまで信用していい?
ここが一番大切です。
私は「AIを信用するか、信用しないか」という二択では考えていません。
仕事を分けています。
たとえば、
PDFに何が書いてあるか整理する
複数の結果を比較する
同じ言葉を探す
昨日との違いを出す
関係しそうなテーマを仮説として並べる
このあたりは、かなりAIに任せられます。
一方、
「この結果が出たから、身体では必ずこれが起きています」
「この数値なら、この病気です」
「Healyがこう出したので、医学的原因はこれです」
というところまで一気につながったら、私は止めます。
AIは、情報と情報の間に空白があると、そこを自然な文章でつなぐのがとても上手です。
上手すぎるんです。
ですから、文章として違和感がないことと、根拠があることは同じではありません。
そしてHealyの結果そのものも、医療上の診断結果として扱うものではありません。
だからこそ、HealyとAIを組み合わせるときは、
何が事実で、何が解釈なのか。
ここを意識しておく必要があります。
私がAIに必ず分けてもらう4つ
私はHealyの結果をAIと読むとき、情報を大きく4つに分けています。
1.事実
まずは、Healyの画面やPDFに実際に出ているもの。
項目名。数値。文章。
ここには、なるべく意味づけを入れません。
「何が出ているか」です。
2.資料上の意味
次に、その項目がHealyの資料や、自分が参照すると決めた専門資料の中でどう説明されているか。
ここは、一般論とHealy独自の定義を混ぜないことが大切です。
たとえばDigital Nutritionも、資料上では栄養素そのものを摂取するという説明ではなく、栄養素に対応する情報・周波数を届けるものとして整理されています。
こうしたHealy固有の情報は、AIの一般知識で補わせるより、資料を渡して読ませたほうがいい。
3.AIの仮説
そのうえで、
「この二つには、こういう共通性があるかもしれません」
「この結果をまとめると、こういう構造として見ることもできます」
とAIが考えた部分。
ここはとても面白いところです。
ただし、仮説は仮説です。
AIが言った瞬間に事実になるわけではありません。
4.自分の体感
そして最後は、ここです。
私はこれを一番外したくありません。
実際に眠れているのか。
疲れているのか。
その言葉に心当たりがあるのか。
むしろ、まったく実感がないのか。
Healyがこう言った。
AIもこう言った。
だから私はこうなのだ。
そう決めなくていいと思っています。
むしろ、
データと体感が違うなら、その「違う」という情報も読む。
私は以前から、Healyを見るときに数値だけで判断せず、体感や前後の文脈、複数の結果の重なりを見ることを大切にしています。
AIを入れても、その基本は変わりません。
たとえば、
結果ではこう出ていますが、私は実際にはこう感じています。このズレについて考えられる見方を、断定せず複数出してください。
と聞いてみる。
するとAIは単なる解説係ではなくなります。
対話が始まります。
Healy×AIで一番大切なのは、「答えをもらう」ことではない
私はHealyもAIも、
「あなたはこうです」
と決めてもらうためのものとして使うと、少しもったいないと思っています。
Healyから情報が出てくる。
それをAIという、もう一人の読み手に渡す。
整理されたものを、もう一度自分の身体や気持ちや生活に戻してみる。
そして、
「ああ、そういえば」
と気づく。
この往復が面白いのです。
Healyの数字を神託にしなくていい。
AIを先生にしなくてもいい。
どちらも、自分ではまだ見えていないものを見るための補助線として使う。
自分を知るために、情報を使う。
これは、私が考えている「自主健康管理」にもそのままつながっています。
誰かに自分の答えを決めてもらうのではなく、
情報を集め、整理し、自分自身でもう一度確かめる。
AIが入ることで、その作業はずいぶん楽になりました。
最初から完璧な質問を作らなくても大丈夫です。
まずPDFを一つ。
必要ならスクショを一枚。
そして、
「まず、ここに何が書いてあるの?」
から始めてみてください。
そのあと、
「共通しているものは?」
「昨日と何が違う?」
「それは資料に書いてあること? それともあなたの推測?」
と聞いていく。
そうするとChatGPTとの時間が、
「Healyの結果を説明してもらう時間」から、
自分のデータを、自分で読めるようになるための時間
へ少しずつ変わっていきます。
※ChatGPTの機能については2026年8月時点のOpenAI公式情報を確認して記載しています。
※Healyの分析結果は医療上の診断を目的とするものとして扱わず、本記事でも「事実/解釈/経験/仮説」を分けて読む方針を採用しています。

